2011年8月4日木曜日

大乗仏教の十善戒

 以上、小乗仏教系統中心の戒律について述べてきましたが、歴史的にもう少しあとに出てくる大乗仏教の戒として、「十善戒《じゅうぜんかい》」というものもあります。これは戒律や戒のテーマとしてではなく、これまで心のコントロールの話として述べてきたものです。
 この十善戒は、身《しん》と口《く》と意《い》の三つに分類されて、いくつかの項目があります。

①身三《しんさん》【身体に関する戒め】・・・不殺生《ふせっしょう》「殺すなかれ」・不偸盗《ふちゅうとう》「ぬすむなかれ」・不邪淫《ふじゃいん》「犯すなかれ・ふしだらな不倫をするなかれ」

②口四《くし》【口の四つの戒め】・・・不妄語《ふもうご》(嘘をつかない)・不悪口(ふあっく)(悪口を言ってはいけない)・不両舌《ふりょうぜつ》(Aさんにはこう言って、Bさんにはこう言ってと、別のことを言って仲違いさせるようなことは言わない)・不綺語《ふきご》(おべんちゃら、過ぎたお世辞を言わない)

 ちなみに、言葉に関して四種類にも分けて戒律を設けた宗教というのは、世界的には仏教しかなく、非常に珍しいものです。仏教が「正語《しょうご》」に関してそうとう詳しかったということが、これでわかります。他の宗教には見受けられないものです。

③意三《いさん》【心の三つの戒律】・・・無貪《むどん》「貪《むさぼ》るなかれ」・無瞋《むじん》「怒るなかれ」・不邪見《ふじゃけん》「邪《よこしま》な見解を持つなかれ」

以上が、「十善戒」という、大乗仏教をしている人たちの戒めです。これを戒めとして自主的に守っていることが、すなわち修行そのものになるので、この内容についてはよく読み込んでいただきたいと思います。

以上、『沈黙の仏陀』大川隆法著(幸福の科学出版刊)より抜粋・要約させていただきました。このような書籍を発行して下さった、地球系霊団の最高指導者、地球神、主エル・カンターレ、大川隆法総裁先生に心より感謝申し上げます。

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